法要

法要の読経時間の目安をお知らせする理由

読経時間の目安

当寺ではお布施目安一覧として、皆様へお布施の目安を公開しております。同時に葬儀や法要の読経時間の目安もお知らせしております。

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相談者

忌明法要はどれくらいの時間がかかるのでしょうか?

読経時間の目安を公開しているのは、このように皆様からよくお問い合わせやご相談をいただくからであります。

法要の読経時間の目安

特に法事(忌明や一周忌など)の読経時間を知りたい方が多い印象です。

・どれくらいの読経時間か事前に把握しておきたい
・法要後に食事の予定を立てている(食事の予約をしたい)
・法要後の予定を立てたい

実際に読経時間というものは、他宗派の寺院ではもちろん異なりますが、同宗派でも各寺院によって様々になります。

まずはお付き合いのある寺院があれば、法要時間を直接お尋ねいただくと快く教えてもらえるかと思います。

当寺で行う法要読経時間は、おおよそ30~40分とご案内しております。

実質の読経時間がそれくらいなので、出入りや準備(片付け)等を含めて全体で40~45分程みていただくようにお伝えしております。

なぜ30~40分なのか

では当寺ではなぜ読経時間を30~40分にしているのかお伝えします。

誤解のないようにお伝えしておきますが、読経時間というものに統一基準や正式な決まりというものはなく、読経内容の組み合わせによって時間が異なってきます。もちろんその地域の慣習や風習も関係してきます。

各寺院によって法要の読経内容(式次第)の組み合わせは異なるため、その違いで読経時間の長短が出てくるのであります。

当寺ではこれまでに幾度となく法要をご対応してきまして、皆様のお声やご意見、動作、雰囲気等を考慮したうえで読経時間を30~40分とお決めしております。

苦痛なく聴いていただける読経時間

読経が始まった際には皆様も緊張感があって静かなことが多いのですが、おおよそ20分過ぎたあたりから皆様モゾモゾと動かれることが多くなってきます。

特に自宅等で正座または胡坐をかかれている方は、足が痺れたり痛くなってくるのだと思われます。

あと小さいお子様はこのあたりから飽きが出てきて落ち着きがなくなってくることが多いです。

もちろん私たち僧侶は前を向いているため皆様の姿は直接見えませんが、音や雰囲気で皆様の動作や様子は何となく伝わってきます。

そして30分あたりを過ぎてくるとモゾモゾと動かれる方が増え、中には溜息をついて「まだ終わらないの?」と言われているような雰囲気が伝わってくることもあります。

「早くトイレに行きたいんだけど…」とか「食事の時間に間に合うかな…」と思っておられる方もいるかもしれません。

当寺の法要では皆様が苦痛なく読経を聴いていただけるであろう30~40分を目安に読経をしております。

もちろんこれは当寺独自の感覚であります。

寺院ご利用の場合は途中休憩を5分程お取りし、お手洗い休憩やリラックスタイムを挟んでおります。

SNSでの皆様のお声

お経が長い

皆様のお声を聞いていると、「お経が長い」と感じる方が圧倒的に多いのです。

これはお寺側ももっと真剣に考えなければならないと思います。

「昔から続いているから」とか「伝統儀式だから」という理由で、皆様が長く感じるまたは苦痛に感じるまでお経を読むのはいかがなものでしょうか。

当たり前ですが、「お経は長ければ良い」とか「長いと徳がある」ということは一切ありません。

僧侶としても苦痛に感じながらお経を聴いていただきたいと思いません。

人それぞれ時間の感覚は違うため「ちょうど良いお経の長さ」という定義や取り決めは難しいですが、少なくとも長いと感じたり、苦痛と感じる長さは早急に改めた方が良いのではないかと思います。

まとめ

読経時間というものに明確な基準や正解はありません。各寺院や地域、慣習によって異なってきます。

ただこの読経時間というものも時代の流れとともに、皆様のご意見やお声に合わせて柔軟に変えてもいいのではないかと思っております。

皆様に「読経時間が長い」または「長くて苦痛」と思われ続けたら、寺院衰退の遠因にも繋がるのではないかと危惧しております。

そのため当寺では読経時間の目安というものを公開して、まずは皆様に安心していただき、さらに皆様のお声やご意見に耳を傾けながら定期的な見直しや改善を行っていきたいと考えております。

正蓮寺住職

正蓮寺住職

当寺院の取り組みや住職の考えを発信してまいります。

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