お寺も評価されて選ばれる時代
お寺というものは公共性が高いことから、基本的に競争社会ではありません。
だからといって胡坐をかいていて良いというわけではなく、皆様のご要望やご相談に真摯に向き合う必要があります。
お寺は競争社会ではない故に、競争しないことによる弊害や怠慢があると思っております。
特に皆様への「寺院サービス」(敢えてサービスという言葉を使います)というものが置き去りにされていると感じております。
お寺も皆様にとってよりよくなる取り組みや改善を目指す寺院サービスというものが必要なのではないかと考えております。
皆様のお声や意見は財産
「皆様のお声は財産」
この言葉は企業や店舗でよく見聞きすることがありますが、これはお寺にも当てはまります。
皆様のお声やご意見を吸い上げてお寺を変えていく。
当寺もこれまでに皆様のお声から導入した取り組みというのは数多くあります。
やはりほとんどのお声は皆様が便利で安心に繋がる取り組みであります。
・「本堂への階段はちょっと辛いなぁ」→階段昇降機を設置
・「納骨堂がゆくゆく満杯になってしまわないか」→納骨堂を拡張
・「電話だと緊張して躊躇してしまう」→オンライン予約の導入
内部にずっといる人というのは、「どこをどう変えたらいいのか」ということがわからなくなってくることがあります。
外から俯瞰してみる洞察力があれば別ですが、やはり皆様の率直なご意見から得るものは非常に大きいのです。
これまでまったく気付かなかったことに気付かされることがあります。
やはり皆様の目線や感じたことのお声というものは本当に貴重であると思っております。
皆様のお声を知るクチコミ
クチコミ投稿というものは皆様のお声をよく反映していると思っています。
飲食店のレビューやネット通販でのレビューは私もよく参考にしております。
もちろん中には厳しいご意見や理不尽と感じる投稿もありますが、やはり皆様の正直な気持ちや感想が書かれていることが多いのです。
特に「Googleクチコミ」は皆様が投稿しやすく、皆様がもっとも目にしやすいシステムになります。
さらにこのGoogleクチコミはGoogleマップにも直接反映されているため、ルート検索数にも多大な影響を受けております。
そのため当寺ではこのGoogleクチコミを読んでから、お問い合わせやご依頼をいただく方が増えております。
また嬉しいご意見をいただけるとこちらも励みになり頑張る活力にもなります。
ただクチコミというものはそうそう簡単にいただけるものではありません。
全体から見ると、不満や不安を感じたり、思っていても口にしない(投稿しない)方がほとんどなのです。
お寺はその方々からいかにご意見をくみ取るのかということが非常に大切な要素になってきます。
自分を支持してくれる人の意見だけを聞いていては発展はしていきません。
やはり自分では思いつかない別角度からの意見、忌憚のない意見を言ってくれる人が重要なのであります。
当寺では皆様のご意見を基に改善や新たな取り組みを日々行っております。
皆様から選ばれるために
お寺は競争社会ではないとはいえ、他のお寺ではなくて自分のお寺を選んでほしいという欲は正直あります。
お寺も他寺院との差別化や切磋琢磨というものがないと、日々前向きに活性化や発展していくことはできません。
どんなことでもそうですが、他のお寺がやっていないこと、または他のお寺がやらないようなことをやることが効果的であります。
しかしそれには大きな勇気や決断、批判を受け止める覚悟、また多くの資金が必要になってくることもあり簡単なことではありませんが、お寺もそれくらいの意気込みが常に必要になってきます。
皆様から選ばれるまたは選んでいただけるようになるために、「どのような取り組みをするのか」「どのようなご提案ができるのか」ということを真剣に考えていく必要があります。
まとめ
これからお寺も一般の方々のクチコミや評価という目が一層厳しくなってくると思います。
逆にこれまでお寺の公平公正な評価がなかったのが不思議なくらいであります。
そういう意味でGoogleクチコミは非常にシンプルでわかりやすいシステムであります。
ひょっとしたらどこかの企業が「全国のお寺の評判」「全国の住職の評価」みたいなレビューサイトを起ち上げるかもしれません。
レビューがすべてではありませんが、レビューは皆様の一つの指標になっているのは間違いありません。
皆様からレビューやクチコミに書かれて評価されても問題のない寺院運営をしていれば怖くはありません。
逆に良いクチコミに繋がれば、そのクチコミによってさらにご縁が増えていくのであります。
お寺は「どんなことができるお寺なのか」「住職はどんな人柄なのか」ということが、日々評価されているとひしひしと感じております。
これからお寺や住職というものも、皆様から評価されて選ばれる時代に突入していると考えております。